Bait COLLECTION NAMINOHANA

もっとベイトの本質に近づきたい。それが我々が求めるゲームフィッシュへの近道だと考えたからです。このシリーズはそれまであった観念的なフォルムやカラー、線や面を見つめ直すところからスタートしています。実物はもちろん、写真やWEB動画、水族館での目視といったその魚が見せる一瞬の表情、動き、透明感をつぶさに観察しました。単に横からみたリアルさや細部を忠実に再現するのではなく、表情や状態を盗み取りたいと考えたのです。透明感、ぬめり、ざらつき感や佇まい等といったものまでを印象的な線や様々な角度の面を組み合わせることにより表現したいと思いました。ベイトコレクションはさまざまなベイトをルアーにする試みです。イメージを掻き立てる楽しさをベイトコレクションシリーズは提案します。

＜ナミノハナ＞
硬骨魚綱トウゴロウイワシ目ナミノハナ科に属する海水魚。その特徴は何と言っても透明感、弱々しさ、儚さ。岸際で漂っていたり、あるいは岸に打ち上げられたのを目にすることが多く、光が当たるとメタリックな表面の美しさが印象的です。今迄クローズアップされなかったのが不思議ですが、実はベイトフィッシュとしては重要な位置にあり、捕食される機会は多いのではと推測されます。
存在感の薄さが存在価値
ルアーにし難いサイズ、形状のためかイミテートされた実績は多くはありません。ただナミノハナはバイブレーションにするのに適した形状だったのは造形への意欲を掻き立ててくれました。やや水平でバランスを保ちながらタイトでストレートなバイブレーションが特徴。存在感の薄さと透明感が美しく表現されるように細部までこだわりました。ベリーにはローリングスイベルを装着しフックアウトを大幅に軽減する設計です。